アッサローム・アライクン、YUJI( @sugisshu )です。
ウズベキスタンの各地を一緒に旅している相棒”ユスフジョン”は、アドラス生地から作られたテディベアです。フェルガナ州を中心にタシケント、アラル海、ヒバなどをともに旅してきました。
しかしそんな彼がロシア旅行の道中、ある事件に巻き込まれてしまいます。
Tumblrのアプリは突如アクセス不良となったので使用をやめ、今話題のInstagram(今更感)で旅の続きを紹介したいと思います。
このテディベアをネット上で公開したとたんにウズ隊員のなかで人気爆発!
“かわいい!”と声が上がり、各地の隊員から続々と注文が入っています!
もちろん日本へのお土産に最適です。
出会いとこれまで
ユスフジョンとはわたしのウズベクネームであり、意味は「神に仕える者」とのこと。
そんな偉大な命名を受けていいものなのか……。
ウズベキスタンの東部マルギランという町ではアトラスという伝統的な生地が売られるバザールがあります。フェルガナ市からほど近く、旅行先のひとつとして選ぶ観光客もたくさんいると聞くこの町。
マルギランの近くに住んでいる現地隊員としてなにかできることはないだろうか……と考えていたところ、新しい企画を思いつきました。
それがこのユスフジョンとともにウズベキスタンで写真を撮るというもの。
旅先は東のフェルガナはもちろん、西のヌクスやアラル海を経て、任国外旅行で立ち寄ったカザフスタンやロシアにも彼を連れてゆきました。
驚くことに普段あまり写真を撮らせてくれないウズベク人も、ユスフジョンと一緒であれば快く写真撮影に応じてくれるのです。
(ヌクスで商店を営む青年)
カメラを向ければ真顔になるのは相変わらずだけど……
(アラル海へ向かう道中の湖にて)
アトラス生地の色合いが映え、景色が一層綺麗に見える(!?)。
(マトリョーシカとユスフジョン)
旅先でもたくさんの写真を撮ります。
ロシア人たちもユスフジョンと一緒に記念撮影することに応じてくれることが多かったように感じます。
ところがサンクトペテルブルクで
サンクトペテルブルクは海に浮く都市であり、風が抜けやすい街のようです。
どこを見ても絵になる街並みに心を奪われ、教会や観光地をバックにユスフジョンの写真を撮っていたときでした。
運河沿いの”血の上の救世主教会”をバックにしてユスフジョンをセッティングしたとき、思いもよらぬ強風が吹き抜けました。
眼下4mへ彼は落ちていったのです。
彼とともに歩んだ旅路の思い出も、すべて流されてゆきました。
運河には水辺へ続く階段などありません。
もちろんユスフジョンの中身はすべて”綿”です。
すぐに沈むことはないだろうと思いましたが、救出する手立ても見つかりません。
運河の流れに身を任せるユスフジョンを見つめながら、わたしは呆然と立ち尽くしていました。しかし一緒に旅行している友人たちを待たせるわけにはいきません。気持ちに踏ん切りをつけて、彼との旅をここで終わらせる決意をしました。
奇跡は起こすもの
ゆらゆらと流される彼の背中を見つめながら、思い出に浸っていたそのときでした。
なんとクルーズ船が出動してくれました!!
運河を流されること2時間!
まさか助け出されるなんて思わなかった!
ロシア人のお兄さんに感謝!
※翌日にお礼としてクルーズ船(800ルーブル)に乗車しました。
その後のユスフジョン
運河から奇跡的に救出されたユスフジョン。
しかし運河は生活排水で汚染されており、運河の水を2時間吸い続けた彼の体はとても汚れていたでしょう。
洗濯中のユスフジョン。 pic.twitter.com/Za1G2eFiGv
— すぎっしゅ@11/23~写真展開催! (@wish_yama) 2016年7月14日
友人の案で漂白剤入り洗濯洗剤に漬け置きし、1晩寝かせることにしました。
まるでその姿は「フリーザ編で戦闘不能状態の悟空がパワー回復のため入れられていたポッド」のようです。
そのまま1日漬け置き、脱水した後で、彼は元の姿を取り戻しました。
(若干色落ち?)
思ったより色落ちしなかったことに安堵し、これからの旅をまた彼と続けられることを思うと嬉しい気持ちになりました。
中央アジア、そしてこれから日本や世界を繋ごうとしている彼の動向に、今後ともご注目ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
これであなたもウズベク人。
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