こんにちはすぎっしゅです( @sugisshu )。
修士論文を書き終えるために最も大切なことはスケジューリングです。
博士論文や学術論文のレベルになると、その領域における新たな知見を生み出すことに貢献できるのですが、修士論文のレベルでは、実はそこまで求められていません。ではなにをするのが修士課程なのかというと「論文執筆のお作法」を身につけるのが修士論文執筆の意義だと考えます。
論文執筆の作法のなかには当然、スケジュール管理のことも含まれます。
スケジュール管理の重要性
「論文を書くためにいちばん大切なことは何ですか?」
入学したばかりの後輩院生からよく聞かれることなのですが、とてもいい質問だと思います。
前提としてわたしが在籍していた大学院は通信制であるため、学生のバックグラウンドは多種多様で下。研究分野にもよるとは思いますが、わたしが書いていた社会科学系では、教授からの具体的な指示はあまりなく、あくまで自力で進めることが求められていました。なので「自分軸」を持つためにも”いちばん大切なこと”を先輩から聞くのは、良い手段だと思います。
そのほか、よく挙がる質問として、どれだけ論文を読めばいいですか?書くことと読むこととどちらが大事ですか?必ず読むべき先行研究や論文はありますか?などがよくある疑問でした。
都度わたしがお伝えしていることは「まずはスケジュールを作ってください」ということでした。
早めのスケジュール管理が必要
なぜスケジュール管理が大切なのかというと、先行研究の量や執筆の早さ、調査手法の確定など、ひとによってはさまざまな関係要素があるからです。
しかし、論文提出の期限はだいたい修了年度の1月あたりになるでしょうから、そこに調整しなければならないわけです。年末になってから「先行研究の量が足りない」「第1章しかかけていない」「調査ができていない」といっても、元の木阿弥ですから、これらの要素を踏まえたうえでのスケジュール管理が必要になってきます。
なので早いうちにスケジュール確定することをオススメします。
スケジュール管理がうまくいかなかった例
わたしは修士論文を完成させるまでに4年間かかっています。もちろんスケジュール管理がうまくいかなかったことが理由なのですが、以下に具体的な失敗例を記載します。
【修了年度】
4月: 研究計画書、第1〜2章→完了
5月: 現地調査、調査のまとめ→現地調査不可(コロナの影響により)
6、7月: 第3〜4章→完了
8月: 第5〜6章→未着手
9〜10月: 中間報告会→参加、報告
11~12月: 最終まとめ→未着手
年明けの最終報告に間に合わず、残念ながら留年となりました。反省点としては、新型コロナウィルスの影響で、現地調査の日程が定まらなかったことです。そもそもそのときに在籍していた訪問看護の職場から、海外渡航は控えてほしいという要請があったこと理由でした。
最終的には文献調査という、現地に行かなくてもできる調査手法で行ったので、こちらへの切り替えを早い段階でできていればよかったと思っています。
修了年度のスケジュール管理
ではどのように改善をしていけば論文を書き切れるのでしょうか?
そのポイントが、なるべく前倒しでスケジュールを組むことだったと思います。
具体的には以下です。
【修了年度】
4〜8月: 休学、論文の構成を見直す
9〜10月: 中間報告会→不参加(昨年度実施のため)
11~12月: 最終まとめ
この年度の前期は休学をしていました。理由としては、フルタイムでの仕事を続けながら修士論文を書くことが、時間的にも体力的にもしんどくなってしまったからです。いちど前線を退いて、残りの期間を執筆のために使うことを決めました。
ここでのポイントは、なるべく前倒しでスケジュールを組むことでした。具体的には休学期間の明ける夏頃には大方の構成が完成しており、復学の頃には、結論が見えている状態まで仕上げることを目標にしていました。
まとめ: スケジュール管理が大切
修士論文を期間内に書き終えるためには、スケジュール管理がもっとも大切だと考えております。
人間関係や仕事の状況が移り変わりやすい昨今、なにも計画を立てずに実行することは、やや危険と感じております。
「修了年度のスケジュール管理」の章で示したように、なるべく前倒しで書いていく必要があるのではないでしょうか。
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