こんにちはYUJI( @sugisshu )です。
今日の記事では、
デジタル・ノマドってなに?
エストニアってどんな国なの?
エストニアまでどうやっていくの?
実際にデジタル・ノマドワークできたの?
首都のオススメなノマドスポットランキング!
などについてまとめています。
Contents
はじめに
今年の3月の2週間を使ってバルト三国を旅行してきました。
その理由は「エストニアで本当にデジタル・ノマドワーク」が可能なのか?を検証するためです。ノマドワークっていまでこそ頻繁に聞くようになりましたが、まだまだその実態をつかめているひとは多くないのが現状です。
世界に先駆けて「デジタル・ノマド・ビザ」構想を打ち出した新進気鋭のIT立国エストニアで、本当にノマドワークができるのでしょうか?その疑問を解決するためにわたくしが身を以て検証していきたいと思います!
写真付きで実際の現場の様子をお送りしますね!
ノマド・ワーカーってなに?
そもそもこの記事で話題にしている「ノマド・ワーカー」とはどんなひとたちのことなのでしょうか?
「Nomad(ノマド)」とは、英語で「遊牧民」を意味する。 遊牧民とは、牧畜を生業として、乾燥地帯や砂漠地帯を移動しながら生活する人々のことだ。 ワーキングスタイル、またはライフスタイルの一つとしてのノマドワーカーとは、特定の職場を持たず、移動しながら仕事をする人々を指す言葉である。
引用元:ノマドワーカーとは? – ノマドの現実・メリット&デメリット
場所にとらわれずにできる仕事のことを「ノマド・ワーク」といい、その仕事を主戦場とするひとたちのことを「ノマド・ワーカー」というんですね。クラウドワークスやランサーズなどの大手クラウドソーシングをやっている人にとってはすでに日常的な働き方なのかもしれません。
インターネットを使って仕事をするひとにとってはWifi環境さえあれば仕事場所はどこでもいいはずですから、2018年以降もこの働き方は増えていくはずです。
しかし、日本国内ならだしも、果たして国外で同じような働き方は可能なのでしょうか?
ざっくりエストニアの概要
さてここではざっくりエストニア共和国の概要について学んでいきましょう。
エストニアを語るときに必ず付随するのが「バルト三国」という総称です。これはエストニアにラトビア、リトアニアを含めた東欧諸国のことをさしていますが、実はここの国々の人たちはこの総称をあまり快くは思っていないようです。なぜならこの3国にはそれぞれ独自のアイデンティティがあり、使われている言語もエストニアではエストニア語、ラトビアではラトビア語、リトアニアではリトアニア語が話されています。
長きにわたり旧ソ連の実質支配を受けていたのでロシア語を話せるひとも少なからずいますが、現地のひとはあまりよく思っておらず「ロシアに近い東欧諸国」よりは「英語を話す北欧の国々」と形容されたいようです。現にフィンランドに最も近いエストニアの文化は、ほぼそれと近く、顔立ちもそのようでした。
1991年にソ連からの独立を宣言し、2004年にはEU(ヨーロッパ諸国連合)に加盟を果たしている。2017年7月〜12月にはEUの議長を務めるなどその国力も認められており、いま注目の「電子国家」なんです。
「デジタル・ノマド・ビザ」構想中のエストニア
そもそもなぜ北欧のエストニアで「ノマド・ワーク」をするのでしょうか?
最近、以下のようなニュースが舞い込んできました。
エストニアが365日有効な「デジタル・ノマド・ビザ」発行を構想。90日間EU旅行ビザ付き?(世永玲生) – Engadget 日本版
上記URLより引用です。
デジタル市民権的なe国民制度「e-residency」や、あらゆる書類手続きの電子化を進めている同国では、不動産取引と、結婚届・離婚届以外は全て電子化済みと言われており、「電子立国」の最先端を行っていると言われています。
さて、そんなエストニアからびっくりするニュースが飛び込んできました。いわゆるデジタルノマド、働く場所を選ばないデジタルワーカーに向けて、特別ビザを発給する計画がある、というものです。エストニアのオンラインメディア「estonianworld.com」によると、エストニアでは365日有効な、「デジタル・ノマド・ビザ」の発行を構想中とのこと。
対象は働く場所に依存しない「デジタルノマド」。
このビザを入手することで、同時に90日間のEU内での旅行も可能になります。つまりデジタルノマドと認められれば、ビザの発行が認められることになる可能性がある、ということ。これはエストニアを拠点に、EU内でのビジネスを考えている起業家やチームなどには、非常に有用な仕組みです。
このビザは「あなたが幸せなところで働く」をキャッチコピーに全世界の人材を企業とつなぐエストニアの「jobbatical」と協力して開発していると報じられています。ただし、これまでのエストニアの政策からみると、「e-residency」が必須になることが予想され、また正式発表されれば申込みが殺到するのではとの不安も聞こえてきます。
現状では上述のようにまだ構想中といった段階ではあるものの、一方で2019年の開始の可能性が高いとも言われています。
本来であれば海外に居住するためには「ワーキング・ホリデー・ビザ」などの就労ビザが必要であり、この証明書がない状態でお金を稼ぐことは違法労働となってしまいます。なお、わたしが参加した「青年海外協力隊」はあくまでボランティア活動なので、現地からは給与を受け取っていませんでした。
ところがエストニアではこれまでのビザや就労に関する概念を打ち破り「デジタル・ノマド・ビザ」を世界に先駆けて発給しようとしているのです。これが実現すればEUを中心とするビジネスの拠点地に、エストニアがなる日もそう遠くないでしょうね。
さてそんな話題沸騰中のエストニアでわたくしYUJIが、おそらく日本人初となるデジタル・ノマド・ワークを実証してまいりました。
※すでにわかりやすくまとめてくれた先人がいらっしゃいました!一緒にお読みください!
海外ノマド。ヨーロッパ・エストニアを選んだ理由 | Bound to Bound
エストニアの首都タリンにはどうやって行くの?
さてバルト三国のエストニアには、日本からはどうやっていけば良いのでしょうか?
まずはエストニアの場所を地図上で確認してみましょう。
エストニアは、バルト海に面しており、フィンランドと海を挟んで接しております。首都であるタリンの緯度は58度で北海道より高く、真冬には平均気温が氷点下となる日も多いそうです。
実際にわたしが渡航したときにも外気温は-16度で、それはもう凍えるような寒さだったことを覚えています。
エストニアへの観光を計画するときに考慮しておかなければならないことがいくつかあります。それが、
①日本からの直行便はないので第3国を経由する必要がある。
③査証(VISA)は90日以内なら不要で、ぞのままEU諸国を旅行可能。
④通貨はユーロを準備するが、どこでもクレジットカード使える。
などです。
2018年現在で日本からの直行便は就航していないため第3国を経由する必要があります。わたしは今回ドイツのデュッセルドルフを経由していきましたが、ガイドブックなどではロシアのモスクワやトルコなどから空路で入国することが推奨されているようですね。
また日本のパスポートを所持していれば2018年3月現在、90日以内の滞在でVISAが不要となっています。パスポートのほかに別途VISAの取得がないのは旅行を計画する上で、とても楽ですよね。
最後に2008年からEUに加盟しているので使われている通過はユーロです。滞在期間によりますが短期滞在(〜10日)であれば日本円で10万円ほどあれば十分でしょう。ほとんどの商店でクレジットカードを使えるので、大金を持ち歩く必要もありません。
エストニアへの入国方法の一例をまとめておくと、
日本ーフィンランドーエストニア
日本ードイツーエストニア
日本ーポーランドーエストニア
日本ートルコーエストニア
日本ーロシアーエストニア
などがあります。
どの方法でも第3国を経由する必要がありますね。ロシアのモスクワからはベラルーシ経由のバスも出ているようなのですが、その場合、ベラルーシ国内でのトランジットビザが必要になるので注意してください!
オススメの入国方法はフィンランドからフェリーで15時間かけてエストニアの首都タリンまでいくことです。この方法なら北欧の空気を感じながらエストニアへ向かうこともできますよ!
または陸路でリトアニア→ラトビア→エストニア、と北上してフィンランドに抜ける方法もあるようです。
エストニアはシェンゲン協定に加盟しているのでEU内の移動であれば90日以内の滞在が可能です!
関連記事:シェンゲン協定ってなに?|トッパントラベルサービス
実際にノマド・ワークしてみた。
というわけで実際にエストニアの首都タリンでどこまでノマドワークが可能なのかを、検証してまいりました!検証場所のなかには「え?こんなところでもノマドできるの?」という場所もありますので、楽しみにしていてください!
はじめに条件設定を公開しておきます。
■ノマド・ワークの設定条件
期間は冬季の2泊3日で実施する。
現地SIMカードは購入せず、無料Wifiスポットに限る。
使用機器はMac Book AirとiPad mini4。
主にブログの更新やSNSの投稿をする。
など簡単な条件設定を行いました。
では早速行きましょう!
■ゲストハウスにて
まずはじめに宿泊先ゲストハウスにてデジタル・ノマド・ワーク可能か検証してみました。
まずここはWifiもサクサクで問題なくノマド・ワーク可能でしたが、宿泊施設自体があまりいい場所ではないのでそもそも宿泊先としてオススメしません。
Wi-fi速度:☆☆☆☆☆
ノマド可能指数:☆☆☆★★
■レストランにて
宿泊先近くのレストランでもノマド・ワークできるか検証してみました。
エストニア料理を堪能したあとにライム・ミントウォーターを飲みながらノマドワークをする。エストニアの伝統料理であるミネストローネのようなスープがめちゃくちゃ美味しかった。周囲のお客さんが多くて若干集中にかけたのが減点ポイントです。
ご飯代金は10ユーロ前後でした。
Wi-fi速度:☆☆☆☆☆
ノマド可能指数:☆☆☆☆★
■バス車内にて
滞在2日目に観光バスに乗って一日タリン市内観光したのですが、そのままノマド・ワークに突入しました。
エストニア語の音声案内を聴きながらおもむろにMac Bookを広げます。
海の景色が爽快すぎて、ノマドワークも捗りました。
だたしバスの振動でタイピングを間違えることも。
Wi-fi速度:☆☆☆☆☆
ノマド可能指数:☆☆☆☆☆
■博物館にて
タリン旧市街の中には多くの博物館や劇場があります。
なんとそこでもフリーWifiスポットになっているんですね。
#エストニア の首都タリンにある『人形博物館』が気合入りすぎていてビックリした……!
子供がはいったら怖くて、泣き出すレベル……。
いまのところエストニアで一番衝撃受けたスポットでした。 pic.twitter.com/jCxDBZwuYc
— すぎっしゅ@北海道🦀 (@wish_yama) 2018年3月6日
博物館は街中のいたるところにありますが、もっとも衝撃的だったのが「人形博物館」でした。
館内の人形や仮面が怖すぎてノマド・ワークどころではありません。
Wi-fi速度:☆☆☆☆☆
ノマド可能指数:☆☆★★★
■劇場にて
ロシアの影響を受けてか、タリンの市内にはいくつかの劇場がありました。
そこでもノマドワークに興じます。
劇場にはいり全く劇を見ずにひたすらPC作業をする姿は、きっと物珍しく見えたでしょう。若干割高ですがコーヒーなどの注文もできるのでオススメできます。
Wi-fi速度:☆☆☆☆★
ノマド可能指数:☆☆☆☆★
■屋外にて
どうやら屋内であればだいたいノマド・ワークができそうだという結論に達し、じゃあ屋外ではどうなの?と思い、検証してみました。
フィンランド・フェリーポートの外にあるベンチの上でノマドしてみました。
屋外には残念ながらWifiは飛んでいなかったのですが、このベンチ周辺に限り、フェリーポート内から漏れてるWifiを拾うことができます。
そして、ロシア美術館の近くでもノマドしてみました。
そもそもWi-fi飛んでなかったし、むちゃくちゃ寒かった。
Wi-fi速度:☆★★★★
ノマド可能指数:☆★★★★
デジタル・ノマド、ランクング発表!
というわけでタリン市内の7ヶ所にてノマド・ワークができるのかを検証してみました!基本的に旧市街を中心に検証したのですがもう一度まとめてみますね。
わたしの体感としての総合点なのですがランキング形式で紹介していきます。
6位:屋外(フェリーポート、劇場前)
5位:ゲストハウス内
4位:劇場内
3位:博物館内
2位:レストラン内
1位:観光バス車内
という結果になりました!
実際に何ヶ所かのフリーWifiスポットを試してみましたがそのほとんどが爆速で、ノマドワークするのに全く支障をきたしませんでした。このランキングでは宿泊したゲストハウスを下位にしましたがちゃんとした綺麗な宿を探せばその問題も解決するかもしれません。
しかも博物館に至っては入場時にWifiパスワードを教えてくれ、受付嬢より
「写真を撮ってSNSにアップしてね!」
と言われてしまいました。
日本の博物館ではこういった対応はほとんどされないのだろうなー、と思いながらIT先進国ならではのフットワークの軽さを感じたような気がします。
なお、最もオススメなノマド・スポットは、
観光バス車内
で間違いありません!
移り変わる周囲の景色を眺めながらノマド・ワークをすれば、きっと新たなアイディアが次々を湧き上がってくるでしょう!
エストニアでノマド・ワークするときの注意点
途中で写真を公開しましたが、エストニアは北海道より寒いです。
なので冬季に屋外でノマドワークするのは基本的にオススメしません!
夏場は旧市街近くのビーチが使えたり解放的な場所になるようなので、できることならオンシーズンに観光、ノマドワークすることを推奨します。
また今回は首都のタリンで検証したため、地方の様子や状況はわかりかねるというのが正直なところです……。もし地方都市でもノマド・ワークできたよ!という情報があったらぜひ教えていただきたいです!
よろしくお願いします!
今日のまとめ:首都ならノマドワークできる!
以上が「エストニアで本当にノマド・ワークできるか試してみた。」でした!
実際にデジタル・ノマドをやってみて、2泊3日の短期間でしたがその有効性と将来性を感じることができました!ハッキリいってエストニアはむちゃくちゃノマドしやすい国です!そもそも旧市街地は半日あればひと通り観光できてしまうほどのこぢんまりとした街であり、生活圏がほぼ徒歩圏内にあるんです。
つまり、
「ノマドワークをするために車を出してWifiスポットを探さなければならない……。」
なんて手間はほとんど必要ないんですよね。
逆にこれだけデジタル・ノマド・ワークをする条件の整った国もないかもしれません。
ちなみに2018年3月現在ではまだこのデジタル・ノマド・ビザは発給されておりませんので、ご注意くださいね!
通常の滞在VISAだとひと月10万円くらいかかるようです……。
最後にもう一度今日の記事の内容をまとめておきますね !
■エストニアでノマド・ワークは可能か?検証した。
条件:現地SIMカードは買わない、フリーWifiスポットを探す。
結果:屋内では95%ノマド可能。
※屋外もデジタルノマド可能だがとても寒い。
エストニアに住みたくなってきたぞーー!
最後までお読みいただきありがとうございました!
これであなたもノマドワーカー。
コメント