アッサーロム・アライクン、YUJI(@wish_yama)です。
9月12日未明、シベリア抑留中に学んだロシア語を使って、シルクロードの歴史や民族の調査を続けていた文化人類学者の加藤九作さん(94)が、ウズベキスタンのテルメズでの発掘調査中に、死去されたそうです。
ウズベキスタンと日本の文化交流の基礎を築いた加藤先生に、感謝と慶弔の意を述べたいと思います。
協力隊員は任地へ派遣されたあと、現地語学訓練と並行して約1ヵ月間のホームステイをします。それらが終了したあともホームステイを続けるかは隊員の意向次第。今回は自信約1年半振りにホームステイを体験したので、紹介します。
今回お世話になったのはフェルガナ州クワで活動する保健師隊員のホームステイ先。仲間たちと共に3名で1泊2日(4食付き?)のステイ体験をしました。
Contents
クバってどこにあるの?
(木になっているザクロ)
訪問したフェルガナ州クバ群は、フェルガナ中心部からタクシーで30分ほど北東に向かったところに位置する農村地帯。民家は、近代化の進んでいるタシケントやフェルガナ市街地とは違い、古くからのウズベキスタン色を強く残した伝統的は造りになっています。
ここにホームステイしている隊員は27年度4次隊の保健師なので、ちょうどわたしの1年後に赴任し、約半年間、ここのお世話になっているそうです。
1日目:ホームステイ先
訪問直後からのオリン!!
(ウズベキスタン流のもてなし)
お世話になるステイ先に到着した直後から自己紹介もそこそこに、われわれを囲んで夕食が始まりました。ウズベキスタンでは客人を招いて伝統料理のオシュを振舞うのが一般的なスタイル。
(オシュを作るオパ)
ステイ先のオパが自家製のオシュを作って準備をしてくれていました。
(ピラフのような料理オシュ)
ほとんどの場合各家庭に”コゾン”と呼ばれる大きな鉄鍋があり、そこでオシュを作ります。どことなく日本のピラフに似た料理。ここのオシュは油が比較的少なく、とても美味しく感じました。
しかし、料理の仕方をよくよく聞くと、綿花油を使っているとのこと。
綿花油は通常、日本人は体内に消化酵素をもたないため、お腹を下す可能性があるとのこと。そういえばさっきからお腹の調子がいいような……
地方都市のトイレ事情
(床の板をくりぬいたトイレ)
生活インフラのあまりよくない地方都市では、水洗トイレは稀で、ほとんどが床の板をくりぬいた和式トイレです。頭上に電球はありましたが、夜利用しようとすると、足踏み外さないか不安になりますね。
歓迎してくれるステイファミリーたち
(うさぎを抱えて歓迎してくれる兄妹たち)
日本人が3~4人も訪れることはもちろん少ないので、同居する家族たちも大歓迎してくれました。飼っているウサギと一緒に?お出迎え。
(ほぼウズ人?お茶を入れてくれるA隊員)
ホームステイしていると現地の生活を間近に見ることができます。
ウズベキスタンでは客人が訪れたときにお茶をだしたり料理を作るのは、その家庭に嫁いだお嫁さん。ホームステイしている隊員ももちろん家族の一員なので、我々をもてなしてくれました。
それにしても半年にしてこの現地人との馴染み方……尊敬します。
2日目:自宅周辺散策
(子どもたちと周辺を散策します)
2日目はステイ先の家族と一緒に、家周辺を散策しました、
全員の名前を覚えることはできなかったけど、10人近くいた子どもたちは、全員いとこ兄妹なんだとか。フェルガナ市内とは違った豊かな自然に、心が洗われるようです。
(自宅の裏に拡がるイチゴ畑)
農村地帯であるクバは、ほとんどの家庭が畑を持ちます。
散策しながら果物をつまみ、そのまま牛や馬を見でまわります。
(とれたてのリンゴ)
※わたしはリンゴアレルギーなので、リンゴを食べられません.…..
(影絵遊び)
クバのステイ先にて、日常の喧騒から逃れたような穏やかな時間をすごすことができました。
クバの見所!!6世紀の仏教遺跡
(アイ・ファルガニー像)
フェルガナ市街中心部にある天文学者のアイ・ファルガニー像。
彼の出身はフェルガナではなく実はクバなんだとか。その関連でクバの市街地にもファルガニーさんの像が建っていました。
(考古学者……?)
冒頭に記述した加藤九作先生が研究に携わった、仏教遺跡も散策しました。
われわれが散策したその日に亡くなられるとは、ほんとうに驚きを隠せません。重ねて、謹んでお悔やみ申し上げます。
(仏教遺跡)
(丘を越えていこう)
遺跡探検の次は、小高い丘を超えてゆきます。気分は探検家。
(墓標)
山の頂上で発見した墓標は、悲しいかな、落書きされていました。
(牛の頭部の白骨)
そのまま丘を歩いていると、道端に牛の頭部が白骨化し、転がっていました。
毛が表面に付いていたことから、何十年も昔のものではない気がするけど、詳しくはわかりませんね。
まとめ
以上でクバのプチ・ホームステイ体験は終了です。
わたし自身1年半振のホームステイ体験は、どこか懐かしく、語学力が向上していることも相まって、沢山の新しい発見を得られました。ガスや電気が無くても生活しているひとがいる、物はすくなくても助け合うことで乗り越えられる。
忘れかけていたウズベキスタンの魅力を再発見したような気持ちになりました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
これであなたもウズベク人。
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