アッサローム・アライクン、YUJI(@wish_yama)です。
わたしは2014年の春募集で青年海外協力隊に合格し、そして訓練を終えた2015年より中央アジアのウズベキスタンで活動していました。この1年間はとてもあわただしくわたしの人生の中でももっとも活動的な期間であり好奇心の尽きる暇がありませんでした。
ここでもう一度、協力隊ボランティアに参加することのメリット・デメリットを整理してみたいと思います。
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【青年海外協力隊】全部で4回分!面接試験で聞かれた質問とわたしの回答と面接対策をまとめる。【まとめ】 – YUJImediaシーズン2
それではどうぞ!
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Contents
はじめに
わたしは青年海外協力隊員として途上国に医療を伝える活動をしていたのですが、日本の友人たちに経験を話しても正直「ポカーン」とした反応しか返ってこないのです。途上国でボランティアをするというのは日本の一般企業で働くひとからするとイメージが湧きにくいのかもしれませんね。
今回の記事では、途上国での2年間を満了したわたしが感じる”青年海外協力隊ボランティアに参加することのメリット・デメリット”を紹介したいと思います。
協力隊に参加することのメリット
まずは協力隊に参加することのメリットについて考えていきたいと思います。
語学を無料で身に付けられる
協力隊に参加することの最大のメリットはなんといってもこれでしょう。例えば、日本で英会話スクールに通ったとすると1ヶ月間で20,000〜30,000円ほどの経費がかかります。日常で外国人と関わる機会が少ないのであれば選択肢としてはアリだと思います。
しかし、スクールで学ぶ語学には限界があるという話はよく聞くところ。
なぜかというと語学スクールは商売であり決して慈善事業ではないからです。
「1年英会話スクールに通い続けて~~をゲットしよう!」
なんて宣伝文句をみればその意図は明らかではないでしょうか?
しかしその点、青年海外協力隊では70日間の訓練所生活で”現地生活をスムーズに送れるレベル”まで語学を習得することができます。そして講座は全て無料。むしろお金がもらえしてまうんですね。
語学訓練自体はとても厳しいのですが、そこで身につく語学力は一生モノでですよ!
▼協力隊として参加したときに受け取れる金額をまとめてみました。
【青年海外協力隊】帰国直前!気になる”お金”の話を調べたのでまとめてみる。【204万円】 – YUJImediaシーズン2
視野・人脈が拡がる
途上国でボランティアをしたいというひとは大抵何かのプロフェッショナルです。そしてその得意分野を生かしながら途上国の発展に貢献していくわけですね。彼らは様々な人生を歩んできていますからその人生観も多種多様。わたしも訓練所やウズベキスタンでの2年間を終えて、人脈がかなり拡がったと自覚しています。
わたしが考える人脈ポイントの時期としては、
①語学訓練所での70日間
②任国に赴任したとき
③活動先にいる現地人・カウンターパートと知り合うとき
そして
④帰国後
ですね。
今までの人生では関わることのなかった人と知り合い互いの経験を語り合う、それが協力隊です。
▼ウズベキスタンで出会った生徒が国内弁論大会で優勝しました。
【日本語弁論大会】不安そうな表情の彼女が日本語弁論大会で優勝できた、7つの練習法。【マル秘】 – YUJImediaシーズン2
国による手厚い支援
任国へ行くまえに受ける派遣前訓練では、肝炎などの各種予防接種を受けられます。途上国では日本に住んでいると考えにくい疾患にかかってしまうことがありますから、こうして訓練中にひと通りの予防接種を受けるんですね。毎週のように注射を打たれるのはやや億劫でしたが……
また現地では、体調不良のときに現地で医療機関を受診するための補填金が支払われます。さらに緊急の場合には、一時帰国し日本で受診することも可能です。
……と考えたとき、この支援ってかなり手厚いなぁ、と思うのです。
ほかのNGOや国際支援団体は基本的には自費参加ですし、健康に関することも自己責任です。海外医療保険のようなものに個人で加入する必要があります。
しかし青年海外協力隊に参加するひとはみな”日本の全面的バックアップ”を受けることができるんです。少なくともわたしがいたウズベキスタンの健康管理員や調整員は、わたしたちボランティアが病気や怪我なく任期を終えられるよう尽力してくれました。
そう考えていくと、この支援体制ってかなり恵まれているんじゃないかなって思うんですよね。
途上国での経験をつめる
これに関しては個々人で意見の分かれるところだろ思います。
「なんでわざわざ生活の大変な途上国に行かなきゃならないんだ!」
なんて考えるひともいるでしょう。
うん、わからないでもない。
でもなんでしょうねぇ、途上国のひとって、いまの日本人が忘れたもの・どこかに置き去ってしまったものをたくさん持っているんですよ。物質的なはなしではなくてもっと抽象的なもの。
実際、途上国で生活しているとあらゆる困難に直面します。
それは日本で生活していると想像もつかないようなものばかりですが、現地にあるもので工夫し、現地の人と協力しながら、降りかかる困難を乗り越えてゆく。
そんなステップがすごく楽しいんですよね。
▼ガスが来ないなんてことは日常茶飯事です。
【越冬準備】ガスもなく凍えていたときに、途上国でできる越冬対策を考えてみた – YUJImediaシーズン2
いかに日本が恵まれている国なのか、そしてなにを変えていけば日本という国がもっと暮らしやすくなるのか。協力隊経験者はみな気づいているんです。
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協力隊の参加することのデメリット
ここまでわたしの感じる協力隊参加のメリットを書いてきましたが、メリットがあればもちろんデメリットもあります。その辺を追っていきましょう!
日本での仕事を一度辞めなければならない
これは当然っちゃあ当然なんですが、途上国ボランティアに参加するためには日本の仕事を一度やめなければなりません。
公務員や一部企業で現職参加制度というものがあるが、2年間籍を置いてくれる一般企業はなかなかないのが現状です。近年改善傾向にあるとはいえ就職難のこのご時勢、元のような仕事に就くことは簡単ではないのでしょうね。
まずほとんどの人が考えるデメリットはこれでしょう。
帰国したら浦島太郎状態
2年間日本を離れるということは、その間日本の情勢変化がわからなくなるということです。どんなものが流行していたのか、どんな事件が起こったのか、ほとんど情報が入ってこない。
帰国したいま感じることとしては、
・マイナンバーカード……
・広瀬すずってだれ?
・スマップ解散したの!?
・こち亀終了……
・北朝鮮からのミサイルの脅威ってまじ?
・衆議院解散かいーー
・安室奈美恵引退するのかぁ。
ウェブでこまめに検索していれば回避できるかもしれないが、忙しい活動期間中にコンスタントにそれを行うのは大変です。
ざっくりデメリットはこんな感じでしょうか?
今日のまとめ
以上が”途上国2年間を乗り越えたわたしが感じるボランティア参加のメリットとデメリット。”でした!
モノゴトはなんでも表裏一体ですからメリットがあればデメリットも存在します。双方に納得したうえで参加を考えてみるといいかもしれませんね。
最後にもう一度まとめておきたいと思います。
■青年海外協力隊に参加するメリット・デメリット
メリット
語学を身につけられる。
人脈が広がる。
国の手厚い援助を受けられる。
途上国で生活する経験を積める。
デメリット
日本の会社・職場を一度離れなければならない。
帰国したら浦島太郎状態。
▼協力隊の派遣前訓練で受ける講座各種をレビューしました。
【青年海外協力隊】2年前に派遣前訓練で学んだ6つの講座を派遣後のいま振り返ってみる。【☆★講座レビュー付】 – YUJImediaシーズン2
最後までお読み頂きありがとうございました。
これであなたも協力隊員。
■更新履歴
2017年10月8日
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